カカオ豆とは? 特徴や品種・チョコレートになるまでの手順などを詳しく解説

カカオ豆とは? 特徴や品種・チョコレートになるまでの手順などを詳しく解説

 

目次

 

カカオ豆はチョコレートの原材料として知られており、産地は世界中に存在します。

この記事では、カカオ豆の基礎知識や代表的な品種、チョコレートへの加工方法について解説します。カカオの風味を味わえる低糖質のチョコレートも紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

 


そもそもカカオとは?

 

カカオ豆は香りも味も良く、チョコレートやコーヒーなどの原材料に使用されています。さまざまな品種が世界各地で栽培されており、産地ごとに異なる香りや風味のカカオ豆を入手できるようになりました。

カカオの植物としての学名は、Theobroma cacao Linne(テオブロマ・カカオ・リンネ)で、アオイ科の植物に分類されます。同じアオイ科の植物には、ハイビスカスやバオバブなどがあります。カカオには実がなり、その実の中にできる種子がカカオ豆です。

海外では、カカオの実のことをさまざまな名前で呼んでいます。例えば、英語圏では「Cacao pod(カカオポッド)」と呼ばれており、フランス語では「Cabosse de cacao(カボス)」と呼ばれています。植物としてのカカオの主な特徴や栽培地を詳しく見ていきましょう。


・植物としてのカカオの特徴

カカオの木は約6〜7mの高さまで生長し、実がなるまでに数年かかるといわれています。幼木から栽培し始めた場合は約3〜5年で、ラグビーボールのような楕円に近い形の実がなります。1本の木から収穫されるカカオの実は1年に約10〜40個で、1個当たり約250g〜1kgの重さです。1kgというと、大きさにもよりますが、大根1本とほぼ同じくらいの重さのため、大きく育った実は重量感があることが分かります。

カカオは幹に直接ぶら下がるように実がなります。カカオは世界中で栽培されていますが、日本ではあまり栽培されていません。なぜならカカオを栽培するには、育成環境の条件を満たさなければ育たないからです。


・高温多湿の熱帯で生育する

カカオの木の生育に必要な気候条件は年間平均気温が27度以上で、年間降水量が1,500mm以上、海抜30〜300mなどを満たしている必要があります。気温と年間降水量などの条件を満たす高温多湿の地域であれば、カカオの生育に適した環境を確保できます。他には、日照時間が1日に5〜7時間確保できることもカカオの木の生育に必要な条件です。

カカオの木の生育に適しているのは西アフリカや中南米、東南アジアをはじめとする赤道に近い地域です。カカオの木の栽培に適した地域は北緯20度〜南緯20度の範囲にあることから、これら一帯を「カカオベルト」と呼んでいます。カカオを栽培する代表的な国は以下の通りです。

●    西アフリカ:コートジボワール、ガーナなど
●    中南米:エクアドル、ブラジルなど
●    東南アジア:インドネシア、ベトナムなど



カカオの主な品種


 

カカオ豆は西アフリカや中南米、東南アジアを中心に栽培されており、産地ごとに栽培されている品種が異なります。代表的なカカオの品種はフォラステロ種というもので、生産量は全体の約80%を占めます。その他には、クリオロ種・トリニタリオ種があります。ここでは、それぞれの品種の特徴やおすすめの食べ方などを解説します。


・フォラステロ種

フォラステロ種のカカオ豆は、コートジボワールやガーナなどの西アフリカを中心に栽培されており、南米のブラジルや東南アジアなどでも栽培されています。世界の市場で出回っているカカオ豆のうち、ほとんどがフォラステロ種です。病害虫に強いことから、カカオ豆の中でも比較的栽培しやすいとされる品種です。

フォラステロ種の見た目はラグビーボールのような形状で、紫色をしています。カカオ特有の刺激的な香りがあり、苦味と渋み、酸味のバランスが絶妙です。そのため、クリオロ種よりもカカオ感の強い味わいを楽しめます。フォラステロ種のカカオ豆は渋みと苦味、酸味のバランスが取れており、十分な収穫量を確保できていることから、チョコレートの原材料として広く使用されています。特にカカオ特有の苦味のある味わいを楽しむなら、高カカオのチョコレートがおすすめです。


・クリオロ種

クリオロ種のカカオ豆が栽培されている主な地域は、メキシコやベネズエラなどの国がある中南米です。クリオロ種は病害虫に弱い品種のため、栽培の難易度が比較的難しいとされています。見た目は長細く、白や黄みがかった紫の色をしています。生産量が少なく、市場に出回る量も少ないことから、カカオの愛好家から幻のカカオ豆と呼ばれている品種です。

クリオロ種のカカオ豆の香りは花のように上品さがあり、豊かな香りが特徴です。カカオ豆に含まれるポリフェノールという成分が多いと渋みが強くなりますが、クリオロ種はポリフェノールの含有量が少ないことで甘味が強く感じられ、その一方で苦味が少ない傾向があります。このように、クリオロ種のカカオ豆は豊かな香りとマイルドで優しい味わいのある特徴から、チョコレートを製造する際の風味や香り付けのフレーバービーンズとして使用されています。


・トリニタリオ種

トリニタリオ種の主な栽培地は、品種名の由来になったトリニダード・トバゴや、ドミニカ共和国などのカリブ海諸島がある中米です。トリニタリオ種は、クリオロ種とフォラステロ種を自然交配させて誕生したハイブリッド種です。クリオロ種に、病害虫に強く栽培しやすいフォラステロ種を交配させることで、それぞれの良い性質を持った良質なカカオ豆が栽培しやすくなりました。

トリニタリオ種の香りは前述の2品種よりも個性的で、豊かな香りを持ちます。例えば、フルーツやハーブのような爽やかな香りからナッツのような香ばしい香りまで楽しめます。香りはクリオロ種の特徴を引き継いでいる一方で、味はフォラステロ種の渋みを受け継いでおり、フルーティーな酸味が特徴です。トリニタリオ種のカカオ豆は品質が高く、風味や香りも良いことからチョコレートとして食べるのがおすすめです。


カカオ豆の中はどうなっている?

 

 

カカオというと、ラグビーボール状の実が頭に浮かぶ方が多いと思いますが、あの大きな実の中身はどうなっているのでしょうか。

 

・カカオ豆はカカオポッドの中にある

カカオ豆は、カカオポッドと呼ばれるカカオの実の中に存在します。カカオポッドの中には白い果肉が詰まっており、果肉の中にカカオ豆が入っています。カカオ豆を収穫するタイミングはカカオポッドの色で成熟度を見極めることが可能です。例えば、カカオポッドの表面が緑色の場合は、果肉が未熟な状態です。カカオポッドが成熟すると、緑色から紫や赤、黄色、オレンジなどへ変化します。カカオ豆はカカオポッドが成熟したタイミングで収穫するのが一般的です。

カカオポッドの白い果肉を割ると、カカオ豆が現れます。1個のカカオポッドから収穫できる種子は約30~50粒です。種子をカカオ豆として販売するには、発酵作業が欠かせません。カカオポッドの中からパルプごと取り出して発酵の工程を行う必要があります。


・発酵にはカカオパルプが欠かせない

カカオパルプとは、カカオポッドの中にある白い果肉のことです。カカオパルプはぬめりがあり、パイナップルやライチなど、南国フルーツのような爽やかな酸味と風味があります。カカオ豆の発酵工程で流れ出るカカオパルプの液体はフルーツジュースのように味わって楽しむことも可能です。ジュースの他には、お酒やジャムなどの加工品の原材料に使用されることもあります。

ただし、カカオ豆の発酵にはカカオパルプの存在が欠かせません。カカオパルプには果肉を構成する水分と糖分が含まれており、これらが発酵時に微生物の栄養になってくれます。そのため、カカオ豆の生産地では種子だけでなく、種子を覆う果肉ごと取り出したカカオパルプをカカオ豆の発酵工程に使用します。またカカオパルプの利用は持続可能なカカオ豆の生産にも貢献しています。


カカオ豆の栽培から加工までの流れ

 

 

カカオ豆は収穫後すぐに出荷できるわけではありません。収穫後に発酵して乾燥作業をしてはじめて出荷できるようになります。カカオ豆を乾燥してから出荷する理由は、貯蔵時や輸送時にカビが生えるのを防止するためです。発酵したばかりのカカオ豆は多くの水分を含んでおり、そのままの状態で貯蔵や輸送をするとカビが発生して売り物にならなくなる恐れがあります。そのため、カカオ豆は生産地で発酵後に乾燥してから出荷するのが原則です。

ここでは、カカオの育成から出荷されるまでの具体的な手順や、カカオ豆を原材料としてチョコレートが製造されるまでの流れを詳しく解説します。


・カカオ豆が出荷されるまで

カカオの木は直射日光に弱い特徴があるため、周囲に高さのある木を植えて直射日光がカカオの木に当たらないように気を付けることが重要です。栽培に適した環境を整備したら幼木を植えて成木に生長するのを見守ります。成木になるまで約3~5年かかるといわれており、幹や枝から約1~2㎝の大きさの花を咲かせます。花の色は品種によって異なり、白の他には赤やピンク、黄色なども見られます。

半年を目安にカカオポッドが生長すると収穫が可能です。カカオパルプごと取り出して約1週間発酵して熟成させます。発酵方法は小箱に入れて麻袋で覆うボックス法と、バナナの葉で包み発酵させるヒープ法の2パターンです。発酵過程を経てカカオの種子に含まれる成分に変化が見られるようになり、熟成が進みます。カカオ豆の熟成後は、カカオ豆を十分に乾燥させて麻袋に詰めてから出荷作業に移ります。


・カカオ豆がチョコレートになるまで


カカオ豆をローストして、カカオ特有の風味や香りを引き出す作業をします。カカオ豆の発酵段階で発生した微生物はロースト前後またはロースト中に殺菌するのが一般的です。ローストしたカカオ豆は種や皮と、カカオニブといわれるカカオ豆の胚乳部の2種類に分離されます。種や皮をしっかり取り除かないと雑味が残ったチョコレートになる恐れがあるため、分離作業はチョコレート作りをする上で重要な工程です。

カカオニブを細かくすりつぶし、ペースト状になったものをカカオマスといいます。カカオマスにココアバターや粉乳、砂糖などの材料を配合して混ぜ合わせるとチョコレート生地になります。生地の粒子を微細化した後に時間をかけて練り上げると、舌触りの良い滑らかな食感のチョコレートに仕上がります。チョコレートの温度に細心の注意を払いながら型に流し込んで冷やし固めるとチョコレートの完成です。




 

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【生チョコ】

生チョコは上質なカカオ豆を使用した、甘さ控えめの極上のショコラスイーツです。1粒口に入れるとカカオ豆特有の濃厚な風味と滑らかに溶ける食感を楽しめます。糖質が93%オフのため、糖質制限やダイエット中でも糖質を気にせずにチョコレートをおいしく味わえます。

生チョコに使用している原材料はどれも厳選された素材が選ばれており、こだわり抜かれた素材によってクリーミーな食感や豊かな風味を感じられるスイーツに仕上がりました。生チョコの1箱当たりの栄養成分は以下の通りです。

●    エネルギー:459kcal
●    糖質:1.8g
●    タンパク質:5.4g
●    脂質:40.5g
●    食物繊維:4.5g
●    食塩相当量:0g

 

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【ガトーショコラ】

ガトーショコラは濃厚なチョコレートの風味を味わえるスイーツです。フランスの伝統スイーツの一つで、リッチな味わいと滑らかな口溶けが魅力です。チョコレート特有の濃厚な味わいを残しつつも、糖質は98%オフと大幅にカットされています。ガトーショコラは、低糖質でもチョコレートを罪悪感なく楽しめるスイーツを探している方におすすめです。ガトーショコラの1本当たりの栄養成分は以下の通りです。

●    エネルギー:883kcal
●    糖質:0.8g
●    タンパク質:12.4g
●    脂質:81.6g
●    食物繊維:11.5g
●    食塩相当量:0.2g


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まとめ

 

カカオ豆には味や香り、栽培のしやすさがそれぞれ異なる品種があり、地域によって育成されている品種が異なります。カカオ豆はチョコレートの原材料ですが、焙煎や分離、その他の材料の配合、練り上げなどの工程を経てチョコレートが完成します。

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